ベンチャー企業で働くということは、ある種のチャレンジといっても過言ではありません。挑戦にリスクはつきものです。ベンチャー企業はビジョンに向けてスピ―ド感を持って邁進していることもあり、さまざまな面で未整備です。少人数の中に入って仕事をすることになるため、企業風土になじめるかどうかも大切なポイントです。条件よりも、ビジョンに共感して当事者意識を持ち自分の裁量で自走できることに魅力を感じられるエンジニアに向いています。
ベンチャー企業と一口にいいますが、その会社の成り立ちによって風土も異なります。ベンチャー企業の風土をタイプ別に見ると大きく3つに分類できます。1つは大企業からのスピンアウトタイプ、2つ目が学生ベンチャー、3つ目は職人系ベンチャーです。同じベンチャー企業でもこの3タイプは風土も全く違いますので、求めているベンチャー企業の雰囲気はどのタイプかを見極めることが大切です。例えば、技術を極めたいなら職人系ベンチャー企業が向いているかもしれません。
ベンチャー企業で働くことはたくさんのメリットもある一方で、デメリットもあるということは覚えておいたほうがいいでしょう。ベンチャー企業は給与が低かったり、福利厚生が整っていなかったり、労働条件だけを見ると一般的な相場よりも劣るケースが多いようです。特に設立間もない若い会社の場合、売上もまだ不安定で、ある程度軌道に乗るまでは潤沢な人件費を捻出する余裕がなく、労働環境や教育研修体制の整備に手が回らないことも多いようです。
ベンチャー企業で働くのなら、技術的なスキルだけでは不足だということは覚えておきましょう。少数精鋭のベンチャー企業ではある意味、職域を超えることも少なくありません。指示待ちエンジニアがベンチャー企業に入ってしまうとお互いに不幸です。自由と責任は常に表裏一体です。ベンチャー企業で活躍するには、自分の采配で考えて能動的に動くスキル、スピード感と柔軟性、前向きな向上心、問題解決力、当事者意識とコスト意識が求められます。